カルロス・ケイロスコーチ（マンチェスター・ユナイテッド）記者会見
GTF CUP2005　鹿島アントラーズvs.マンチェスター・ユナイテッド


試合を振り返って

　非常にワクワクするような試合だったと思います。大変エンターテイニングで、見ていて面白い試合だったと思います。確かに得点のチャンスを数多く逃してしまい、それが大きく響いてしまいましたが、それは今回のアジアツアーの疲れがあったからかもしれません。ただ、まだ最後の試合が残っていますので、それに関しましては、疲れが取れれば全く問題はありません。ですから、本当に見ていてエキサイティングな、自分たちにとってもエキサイティングな試合でした。鹿島アントラーズはいい試合をしましたし、いい選手も複数いました。ただやはり、今日の試合を私たちの側からまとめると、数多くの得点のチャンスを逃した試合だったということです。


昨シーズンのプレミアリーグでも決定力不足という問題がありましたが、これは今シーズンも続くのでしょうか。

　もちろん、チャンスがあるのにそれを生かすことが出来ず、ゴールをミスするということが起きてしまえば、それはいつでも私たちの心配事です。きちんと決定力というものをつけなければいけません。ただ、今晩の状況は、それとは違うと思います。今日、ゴールを決め切れなかったのは、昨シーズンの我々の問題とは関係ないと思います。

　やはり、選手たちは身体が重かったという印象があります。２、３日前と比べて、動きが鈍く、最初から活発に動けず、アグレッシブなプレーもなく、フレッシュな感じてのスタートが切れませんでした。それによって、攻撃的に試合を運ぶことが出来ませんでした。ですから、今日起きたことは今日のことだけであって、それが近い将来の問題に結びつくということではありません。


朴智星選手にとって非常に残念な怪我だったんですけれど、怪我の様子はいかがでしょうか。それと、最終戦に出場することは出来るのでしょうか。

　怪我の細かな状況については、まだ私の耳に届いていません。また、次の試合に出るということになると、どうしてもリスクがつき物になってくると思います。チャンピオンズリーグも迫っていますので、状況を良く検討して、明日、決定したいと思います。


選手が疲れていた、動きが鈍っていたとのことですが、それこそが、このツアーの持つ本質的な問題ではないでしょうか。確かに収益にはなるし、色々な人とも知り合うことが出来ます。しかし、たとえばチャンピオンズリーグの予選で、このツアーがなければコンディションが良かったかもしれない選手が、このツアーによって何かマイナス面が出てくるのではないでしょうか。

　全く問題はありません。プレシーズンというのは次のシーズンに向けての準備期間ですので、準備の期間では、選手たちにできるだけ試合をするチャンスを与えることも重要です。プレシーズンで、チャンピオンズリーグがあるから、ずっと休んでいなさいというわけにはいきません。こういうツアーで試合をするということも準備の一環なんです。ですから、私たちは全てを吟味して、そして計画に基づいていろんなことを行っています。飛行機に乗って旅をして、昨日、日本にやってきたことは確かです。でも25人の選手を連れてきていますので、誰か１人に余分な負荷をかけることなく、それぞれの選手の出場時間についても何分とコントロールして、全員で戦えるようにしています。こういう準備というのはプレシーズンでは当たり前のことですし、全ては計画通りですので、特に大きな問題があるということはありません。

●	トニーニョ・セレーゾ監督（鹿島アントラーズ）記者会見
●	レポートに戻る