松本育夫監督（サガン鳥栖）記者会見
2005Ｊリーグ　ディビジョン２　第３節　サガン鳥栖vs.横浜ＦＣ


試合を振り返って

　270分、これで３ゲームやりまして失点が１ということで、危ない場面もありましたけれど、一応、粘りというものが出たチームになってきたと。今年のチームでは、ひとつめは活動量、２番目は声と、この２つをやることによってチームというものに粘りが出てくるから、とにかく90分間実行しろということで、耐える、粘れということで今日のミーティングのときに話しましたんで、０で抑えたということは、ひとつ収穫になっていると思います。

　しかし反省点は、やはり若いチームなんで、奪ってからの最初のパスが非常に力んでミスになっていると。このところを早く改善しなくてはいけないと。練習の時にはできるんですけれど、ゲームになりますと非常に力みが入ってミスが目立つと。前半は自滅したというゲーム運び。後半はつなげということでゲームに入ったんですけれど、昨年、ほとんどゲームに出ていない選手が６人いるわけですから、いま監督として、ここをじっくりと耐えて行かないといけないという時期だろうと思います。その中からチームの発展を求めていくということで、決して今日のゲームは負けたわけじゃなくて、勝ち点１を取りましたので、この後のチームの発展に結び付けていきたいと思います。


横浜対策であった前半を０−０で凌ぐということはできましたが、攻撃面について、後半はどのような指示を出されたのでしょうか。

　ひとつは自信を持ってやれということですね。それから中盤のつなぎをやって、そこのところにボールサイドのフルバックが参加しろと。それからＣＦの足元に入れておいたボールを前向きに受けられるような動きをしろと。ですから、外側と内側からも攻められるようにと指示は出しました。相手がいることですから、頭でわかっていても中々できないことなんですけれども、一応、中盤のつなぎから同サイドのバック、ＣＦに入れたボールへの宮原のからみ、ボランチのからみと、２つの攻めをしなさいという指示は出しました。


結果に対する評価という点ではいかがでしょうか

　やはり、我々指導者として勉強しなければいけないのは選手たちの若さですね。試合の未経験ということが非常にゲームの中に出てきていると。粘りはいい。ですけれど、取ったボールをもっと冷静につなげるだろうし、動き出しの早さだとか。ということで、ハーフタイムのときにみんな一人相撲を取っていると。サッカーというものは自分以外に味方が10人いると。それと相手の11人の力も利用しなければいけないと。何で力む必要があるのかということですね、もっと自信を持ってやれということは話はしたんですけれど、その辺のところは、去年１年間のゲームの少ない選手たちの集団というのが、やはり出ていましたですね。


守備面での評価ということではいかがですか。

　もうひとつですね、ボールを取りきるという守備が必要だと思うんですね。たとえば、高橋義樹、逃げ腰ですもんね。こういうことでは試合は勝てませんよ。もっともっとボールを持った選手に対してボールを奪うという激しい守備というものがベースになっていかなければいけないだろうと思います。そこへ周囲の選手の同意制というものが入ってこないといけないだろうと思いますね。


サイドから崩す攻撃の形ができていたんですけれど、中々、最後のところで中央にボールが入らないということが感じられましたが。

　全般的に一番大きなのはＣＦのキープ力、まあ去年の選手よりは、はるかに良いですけれど、横浜の２人のＣＦと比べた時に、あそこにボールが収まらないですよね。出すボールも浮いたボールばかりですから中々キープできないんでしょうけど、一応ＣＦがキープができていて、後ろの選手が押し上げられるというサッカーというのが、今から必要になってくると思いますね。


宮原選手の交代が意外な感じがしないわけでもなかったんですが。

　というのはですね、今日はちょっと攻撃があんまり良くないのと、それから宮原が中盤の守備ラインに入れないんです、遅れてしまって。そうしますとビジュがどうしても中に入ってきてしまって、相手の外側の選手、小野がフリーになっちゃうんですよね。ですから、一度あそこでラインに戻ってですね、４人の中盤というものの組織を作るためにと。宮原がちょっと守備に遅れて、トップ下として攻撃の時はいいんですけれど、守備のときに前に出てしまっているために後ろが３人だと。そうするとサイドに開かれた選手がほとんどフリーになってしまってましたね、前半でも。

　そういうことで、形勢が悪いと、ゲームの流れが悪かったんで、一回しっかりとした守りを作っておかなければいけないだろうということで、宮原を代えて村主を入れてビジュが守備に入れるような状況を作ってあげたと。宮原のときは、どうしてもビジュが中へ入ってきてしまいますんで、外側の選手がフリーでボールを受けているような状況になっていましたんで代えました。

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