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2005Ｊリーグ ディビジョン２ 第２節 アビスパ福岡vs.水戸ホーリーホック
2005年3月12日（土）14:04キックオフ 東平尾公園博多の森球技場 観衆：11,185人 天候：曇
試合結果／アビスパ福岡４−１水戸ホーリーホック（前２−１、後２−０）
得点経過／［福岡］ホベルト（23分）、［水戸］デルリス（24分）、［福岡］林（48分）、中村（70分）
取材・文／中倉一志
「みんなでひとつになろう。もう後はないぞ。去年の悔しさを忘れるな」。試合前、サポーターのリーダーがスタンドに向かって声をかけてボルテージを上げていく。既にシーズンは開幕しているが、やはりホーム開幕は特別な日。第１節の鳥栖との戦いをドローに持ち込まれていることもあり、仕切りなおしの一戦で、内容・結果ともにすっきりとした形を残したい気持ちが痛いほど伝わってくる。気合の入り方は開幕戦とは比べ物にならない。
対する水戸のサポーターはアウェイ側ゴール裏のスタンドにひっそりとたたずむ。時間も、費用も、労力も必要とされる水戸からの遠征は楽じゃない。サポーターの数と勢いで福岡に押されるのはやむを得ないことだ。しかし、数で劣っていてもチームを支える気持ちでは負けるつもりはない。ゴール裏に横断幕を張って試合に備える。開幕戦では45分限定ながら、内容・結果ともに京都を上回った。90分間戦えれば活路は見出せる。
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開幕戦の悔しさが気持ちを奮い立たせたのだろう。福岡も気合は十分。水戸のプレッシャーを真正面から受け止めて一歩も引くそぶりを見せない。そんなチームを先頭に立って引っ張るのはホベルト。球際の争いでは激しくぶつかってボールを奪ってはボールを捌き、時には積極的に前に出る。コンビを組む松下も気迫溢れるプレーが続く。開幕戦で味わった悔しさを、この試合で必ず晴らすという強い気持ちが伝わってくる。中盤でつぶしあう緊迫した雰囲気の中で試合は進んでいく。
先制点は福岡。23分、右サイドの深い位置からアレックスが放ったＦＫにホベルトが頭から飛び込んだ。しかし、その１分後、水戸も同点に追いつく。小椋からの縦パス１本でデルリスが飛び出すと、併走する宮本をものともせずにトップスピードに乗ったまま右足を一閃。次の瞬間、福岡のゴールネットが大きく揺れた。岡山は「明らかに連携ミス」と悔やんだが、デルリスのストライカーとしての能力の高さを見せ付ける見事なゴールだった。
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ニューヒーローの素晴らしいゴールの興奮が冷めやらない48分、今度はＣＫから林がヘディングシュートを決めて福岡が３点目をゲット。これで試合は決まった。水戸は前節同様、ハーフタイムをはさんでまったく別のチームに。運動量が極端に落ちプレッシャーをかけることがままならず、中盤には大きなスペースが空く。これでは狙いとするカウンター攻撃は仕掛けられない。やがて試合は間延びした展開に。水戸に反撃の力は残っていなかった。
そんな試合の締めくくりを飾ったのは、またもや中村北斗だった。70分、中央でボールを受けた中村北斗がルックアップ。水戸のプレッシャーが甘いことを確認すると、細かくステップを踏みながらゴール前中央へとドリブルを仕掛ける。中村北斗の周りには水戸の選手が７人。しかし、その中を切り裂いて右足を振りぬいた。ゴールマウスを捉える鋭いシュート。中村北斗は倒れたまま両手を突き上げた。熱狂に包まれる博多の森。新たなスターの誕生を予感させる２つのゴールとともに、福岡は仕切りなおしの一戦を勝利で飾った。
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一方、水戸は開幕戦と同じ内容の試合を繰り返した。前半だけなら上位チームに伍する戦いをみせながら、ハーフタイムをはさんで別のチームに。何の前触れもなく、突然、しかも極端に運動量が落ちる。後半は４−２−３−１から、４−４−２、３−４−３とシステムを変えたが、動けなければ効果は薄い。前線にデルリスという才能溢れるＦＷを擁しているが、このままでは、その武器も使いきれない。フィジカル面、そして90分間戦えるメンタル面の強化が求められている。
※監督記者会見の内容、選手コメントは以下でご覧になれます。
| 前田秀樹監督（水戸ホーリーホック）記者会見 | http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017084.html | ||
| 松田浩監督（アビスパ福岡）記者会見 | http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017082.html | ||
| 試合終了後の選手コメント | http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017089.html |
