松田浩監督（アビスパ福岡）記者会見
2004Ｊリーグ　ディビジョン２　第22節　アビスパ福岡vs.コンサドーレ札幌


試合を振り返って

　すごく残念な結果ですけれど、こういう結果にしかなれない力だったのかなという気もしています。何とか勝ってブレイクに入りたかったですけれど、札幌の勝ちたいという気持ちが上回ったのかなという気持ちがしています。


今日は立ち上がりが良くない試合でした。前半最後の試合で、２位がかかっていて、お客さんもたくさん入った、そういう試合で、ああいうスタートになってしまったことに対して、精神的に強くなりきれないものを感じるのですが。

　平均年齢が一番若いチームと言ってしまえばそれまでかもしれませんけれど、それはもう受け止めてやるしかないし、そんな中で、やはり０点に抑えているということは悪いことではないし、そのなかで先制点を取るというのが勝ち試合ですしね。そういう意味では、これが力かなということも受け止めなければいけないかなという気もしますけれど。


ベンチーニョが第２クールで退団するわけですが、その穴をどうやって埋めるのでしょうか。

　それはもちろん補強というのがありますけれど、穴というふうには、あまり考えていません。今日も十分、いなくても戦えると踏んでいたんですけれど、これまでも出ない試合もありましたし、後半下げる試合もあったし、後半から出てもらう試合もあったし、彼がいたら勝てた試合とも思わないし、別にその影響というのは、あまりないと思います。チャンスもある程度作れていましたし。まあ何かが足りないんでしょうし、それは、まだまだこのチームが発展途上のチームだし、個人、個人を見ても、まだまだ発展途上の選手たちだというふうに思っています。


今日で前半戦が終わりましたが、ここまでを振り返ってもらいたいのですが。

　今年はシーズンの頭から昇格ということでスタートしました。それも去年のスタートのときよりも、より現実味を帯びた形でスタートしたことで、いろんなプレッシャーがあったと思います。去年の場合は、そのプレッシャーに押しつぶされて全く結果が出ないということだったんですけれど、今年は、そこまではないですけれど、１年間培った財産が残っていた分、大崩れすることもありませんでしたが、ただし、勝ちきれない試合が余りにも多すぎました。

　この成績で２位とか、３位にいたのは気分が悪いことではないですけれど、参考にならないことだったなとすごく思っています。実際、決定力不足というのが一番のチームの課題でしょうし、チャンス自体はある程度作れる試合が出来るようになりましたが、その中で、決めるべきときに決めていれば、勝ち点というのは、あと10以上はあったと思います。その辺が解決できれば、J1昇格というものが現実のものになるという気がした前半戦ですね。


これから後半戦に向けては、どういう点を中心に取り組んでいかれるのでしょうか。

　結局、我々は今年は言い訳なしで成し遂げるんだと、キャッチフレーズにもありますけど、そういうことで臨んでいるわけですから、この前半戦、足りなかったものというのが何かということ。

　やはり決定力のある攻撃者というか、ＦＷというか、点取り屋というのが生まれなかったというのも、ひとつあると思いますけれど、これだけチャンスを作っていれば、本来、誰が決めてもいいという形でチームを作ってきたつもりだし、そこのところ、最後は気持ちの問題だと思います。勝った試合は、例外なく気持ちが入っていて、それが得点になったのだと思います。気持ちだけの問題じゃなくて、運だったり、確率だったりすることがサッカーにはありますけれど、そのレベルを高める以外に方法はないと思います。

　もちろん後期に向けては、時間的には短いですけれど、ベンチーニョが退団した以上、もうひとつ外国人枠があるので、そこも補強すると。もちろん攻撃のほうの選手ということで、そこに得点力アップというものを期待したいと思います。けれど、それは期間的には長く準備が出来るわけじゃなく、どれだけチームにフィットするかというのは分からないので、現有戦力でもっと決定力を上げるということを一人一人が取り組んでいくことが大事かなと思います。


有光選手がシミュレーションを取られた場面について、コメントをいただけますか。

　シミュレーションだと思います。やはり、あそこは倒れずに行って欲しかったなと。有光だけじゃないですけれど、そういうところが、もうひとつ足りないところじゃないかなと。ＰＫをもらうプレー。シミュレーションじゃなくて。そのちょっとしたところですけれど、有光だけじゃないですけれど、その部分の気持ちの強さというもの。あのプレーは、うちの前期を象徴していたんじゃないかなと思います。

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