ベルデニック監督（ベガルタ仙台）記者会見
2004Ｊリーグ　ディビジョン２　第21節　ベガルタ仙台vs.アビスパ福岡


試合を振り返って

　今日の試合は、これ以上の結果にはふさわしくなかっただろうと思います。前半良くなかったですし、後半はよくなりましたが。実力的にはうちより強いチームとの対戦でした。そういうチームとの試合であれば、やはり、負けなかったということに満足しなければいけません。たとえば、もし１ヶ月半、あるいは２ヶ月前に、このチームとやっていたら負けていたと思います。確かに最後の最後で勝つチャンスはありましたけれど。

　試合前に選手には、アグレッシブに試合に入っていって、どっちがホームか証明しようと言いましたが、相手のほうがアグレッシブに始めてきました。たとえばボールを動かしたり、あるいはDFの裏を狙ったり、そういう期待していたプレーは、ほとんどありませんでした。技術的なミスが非常に多かったと思います。良かったことと言えば、相手のスピードのある両サイドの選手に対して、こちらもスピードある選手でしっかり抑えられたということです。

　そして、最終ラインも良かったか、悪かったかと言われたら悪かったでしょう。相手の18番を抑えることが出来ずに、そこに起点を作られてセカンドボールを拾われてしまいました。テクニックというのは今日、明日ですぐに良くなるものではありませんし、年齢が高くなってくれば、改善することすら難しいものです。あとは選手間の連携のクォリティというところにも問題があるということです。

　ミスが多いですが、これを続けていくしかありません。変える気はありません。確かに成長しましたが、J2の平均的なチームになってしまうんじゃないか、そういうことを心配しています。負けはしないけれど勝てない。そういうチームになってしまうことを恐れています。


２試合連続で得点がないわけですが、攻撃陣が精彩を欠いているように思えますが。

　私はずっと、なにか上手くいってないなと。そういう印象はずっとあります。中原選手は、もう少しスピードがあったら、ひょっとしたら点が取れていたかもしれませんが、ただ残念ながらスピードがありません。だけど、そういう選手に対して足元、あるいは頭ではなくて、スペースにボールを出していました。その中で裏にボールが出ても相手に抑えられてしまった。

　逆にスピードのある佐藤選手はスペースに出て行っていませんし、出て行ってもボールを出していません。トレーニングでもやっていますし、ミーティングでも言っていますが、まだそれが出来ていません。それが出来るようになるまでは時間が必要だということです。成熟していくには、ある程度の時間が必要だということです。


サイドの駆け引きについてがひとつのキーだったと思いますが、守備に関しては非常に良くやれたと思いますが、その分、攻撃には物足りなさが残りました。攻める機会が少なくなることをある程度覚悟していたのか、それとも、もっとやれたと思ってらっしゃるのでしょうか。

　それもトレーニングしてきました。攻撃のときに相手のサイドハーフの存在が邪魔にならないように、サイドハーフが上がったときには、近くの中盤の選手がカバーする、そこの選手が相手のサイドハーフに対応するということをトレーニングでもやってきましたが、上がっていってボールを失ってカウンターを喰らい、どうしようと躊躇した部分はあったと思います。それもやはり学習のプロセスですから時間はかかりますし、トレーニングでやるということと、試合でやれるようになるのは、それは別のことだと思います。

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