山田松市監督（湘南ベルマーレ）記者会見
2004Ｊリーグ　ディビジョン２　第19節　湘南ベルマーレvs.アビスパ福岡


試合を振り返って

　全体的には少しゲームを作ることが出来つつあるなと。ただ、プレッシャーに負けてミスを、大事な場面で対応ミスをしてしまったのが今日の敗因ですね。あとはやはり、いくつか攻撃の部分で決定的な場面を作り出せたということは、彼らにとっては前向きに捉えることができるんじゃないかなと思っています。精神的な部分で、ちょっと弱気な部分が何人かの選手に見受けられましたが、そこは改善しなければいけないポイントですね。ゲームとしては、ＤＦラインの人数が怪我によって失われてしまったので、いまの４人、２試合目ですけれど、少しずつですね。まあ、ああいう対応ミスがでるのは、まだまだだと思いますけれど。


中盤のメンバーが新しい顔ぶれだったんですけれど、その意図を教えてください。

　前回のゲームで攻撃の狙いというものをイメージできなかったことを反省にして、佐野と（鈴木）良和のペアと。それと左サイドと。前半に高田をもっと高い位置に持っていけたらよかったんでしょうけれど、彼が守備的な意識がちょっと強すぎて。もうちょっと攻撃的に出られれば良かったんですけれど。

（金）根哲が前回の試合の立ち上がりに後ろから削られて捻挫をしましてね、そのプレーによって動きが前回あまり良くなかったということと、（加藤）大志はちょっと混乱してしまったので時間を与えて、いいタイミングに入れてあげようという狙いがありました。それは私としては、いい方向に向いたん出はないかと思っています。


選手交代の直後に失点するということが２回続いてしまいました。その点については、どのように捉えていらっしゃいますか。

　リスタートに関しては、まず最初から相手はそれを狙っているわけです。それに、どういう時間帯であろうが、交代であろうが、そこで高い選手を入れたわけでもないし、低い選手を入れたわけでもないし、セカンドボールの人間を代えただけであって、それが原因になっているとは思えませんね。やはり根本的な高さの問題や、ゴールマウスを守る守備範囲の問題や、いろんなことが問題になっていると思います。（選手交代）それが原因になっているとは思いません。


前節初出場した中町選手ですが、前回は中々ひらめきのあるパスが見られたのですが、今日の試合ではボールに絡めないことが多かったようです。彼の中で何かまずい部分があるのでしょうか。

　それがサッカーのスピードの違いじゃないでしょうか。福岡がなぜ上位にいるのかということの違いだと思いますね。水戸というチームと、福岡というチームのサッカーの違いの中に、自分たちと相手との違いがありますね。やはり、そこらへんで、個人の力量的に、スピードやテクニックの違いが随所に見受けられると思いますけれど、決断力の速さの違いが一番の差だと思っていますね。

　中町はいい選手ですけれど、時間があれば、ああいうふうなプレーも出来ますが、そのスピードの中で、今度はどう出していくかというのが彼の課題だと思っています。それは、ああいう場所にいて初めて感じ取れることですから、彼がどう感じ取るかでしょうね、次にね。


気持ちを出し切れている選手と、出し切れていない選手の差を縮めるためには、どのようにしていったらいいでしょう。

　いろんなアドバイスや、メンタル的にモチベーションを上げるためにいろんな言葉をかけたり、いろんなことをやっていますし、イメージ的に前向きになれるようにやっています。今回も４人新しい選手を入れましたが、彼らはトレーニングの中では前向きで、ゲームに対して戦う姿勢を持っていたことは確かで、だけどゲームの中で落ちてしまうんですよ。それが感じ取れますけれど、みんなで声を掛け合って、ただそれでも、今は失敗が起こってしまうんです。

　チームは厳しい状況ですけれどまとまっています。まとまっているけどゲームを勝つことが出来ないということから、１人の選手が、場面、場面で失敗を不安に、悪いように受け入れて落ちていってしまうような状況がありますね。けれどこれを、また１回リセットして、彼らをまた前に向けていかなければいけないですね。それはいろんな方法を取っていきますけれど、その繰り返しですね。


アマラオ、熊林、柿本らの怪我の見通しはどうですか。

　怪我人の見通しと言われてもですね、怪我の種類にもよりますし、非常に古いものを引きずった怪我も多いですし、非常に長い時間がかかる怪我が多いと思いますね。いまは若い選手を入れ替えながら、チームを作り変えていかなければならない時になっていますね。やはり、スタートと同じようなことをやり続けることは、いまは不可能になっていますね。ですから（ＤＦを）４人に変えてきっかけを掴もうと。彼らは努力をしています。

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