松田浩監督（アビスパ福岡）記者会見
2002Ｊリーグ　ディビジョン２　第13節　大宮アルディージャvs.アビスパ福岡


試合を振り返って

　せっかく逆転できたんで勝ち点３が欲しかったというのはありますけれど、先制された形からすれば、負けなくてよかったなというのも少しあります。後半は選手が本当に逆転するんだという気持ちを非常に表してくれて、いいサッカーが出来て逆転できたというところです。そこまでは、本当に選手がよくやってくれたなというのが率直な感想です。以上です。


開幕からここまで、波に乗れそうで乗り切れない展開が続いていますが

　それはJ2のレベルが高いからだと思います。そんなに簡単に勝てるところもないし、実際に精一杯やった結果が、こういう結果が続いていると思うし。もちろん決定力があって、あるいは、もっと高くなれば、間違いなく勝てると。川崎は、いまそういう形で勝っていると思いますけれど、普通のチームというのは、こういう戦いを続けていきながらリズムを掴んでいくしかないかなと思っています。


今日は早い時間帯で増川を投入しましたが、高い位置にボールを収めようというのが狙いだったんでしょうか。

　実は今日、雨だったんで最初からそういうことも考えていたんですね。ただし、ちょっと小雨になったり、あとグラウンド状態が非常によかったんで、きちんとつなぐサッカーが出来るかなということで田中で行きました。けれど、我々の中盤をつないでいくサッカーというのは、（雨のグラウンドでは）やはりリスクが大きすぎるようなところがあって、それをカットされてピンチというのが多かったんで、まあ仕方ないけれども蹴らないといけない時もあるということで。

　トニーニョと田中では、田中に荷が重かったし、そういう意味で、いったん相手陣内にボールを運んで、そこを起点にして、相手に取られたとしても、そこから、もう一回盛り返すという形でないと、少し難しいということで、早めに増川を投入しました。


苦しい中、逆転に成功しましたが、逃げ切れなかった試合でもありました。まず逆転できた要因は、どんなところにあったんでしょうか。

　気持ちが非常に積極的になれたということですね。開き直れたというか。逆に相手はリードしているんで、ああいう形になったのかもしれないし、全部が、全部、こちら側に要因があったとは思わないですけれど、前節も引き分けて、もうひとつ勝ち点が伸びていないというところで、やはり勝ち点３を取りたいという気持ちが前面に出た結果が、ああいう非常にアグレッシブな形が出来たと思います。

　それと、今日は雨だったんで、きれいなサッカーでは通用しないというか、ある程度、ボールを相手陣内に運んで、蹴ってでもいいですから、それで、そこからのクリアを拾ってとか、前向きに形にする方か得策だなということで。その辺、やはり、前向きにプレーできたというかね、その辺がいいリズムになった。それが、相手を押し込めて点になったというところじゃないでしょうか。


けれど追いつかれた。その辺りについては。

　同じように、もしかしたら相手の気持ちが上回ったのかもしれません。いろんな方法があると思うんですけれど、そのまま、僕らは同じ方法を続けるとか、たとえば増川を（トップに）置いたままとか。まあ、それは結果論なんで、どうなったかはわからないですけれど、その時は残り時間のことを考えて、実際にロスタイムに入れられたということで、あとちょっとだったんですけれどね。増川をボランチに入れることで、きちっとしたほうが間違いなく逃げ切れるんじゃないかと思ったんですけれど。まあ、相手の同点に追いつこうという気持ちも強かったんじゃないかと思います。

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