ヴィッセル神戸　サポーター通信　〜レオンの遺産と、パベルの特長の融合を 　レポート／Ｔｈｅ　Ｓｔｏｎｅ　Ｒｏｓｅｓ

　ヴィッセル神戸に関わる全ての人間にとって不快な形での、レオン解任。ただ、今となっては感情的にならずに、良かった点を振り返ってみたい。

　まずレオンが来るまでは、組織も何も無く、攻守とも壊滅的状態だった。そこで、レオンは基本的な治療を施した。当たり前だが、まずは守りの安定から入った。具体的には３バックを基本線に、２トップに対して２人がマークに付き１人余らせるという常套手段。これが功を奏して、大量失点は無くなった。ただ、好調とは言い切れないカズや菅原に固執して、平瀬やホルヴィはノーチャンスに近かったこともあり、得点力が課題として残っていた。レオンは、その点をＣ契約を含め補強で解決する腹積もりだったようだ。

　そしてパベルへ。
　彼は４バックにこだわり過ぎていて、選手の希望する３バックとの溝もあってか、守備の安定が見られない。しかし、選手も３バックをアピールしているし、そちらの方が結果が出そうなので、柔軟に対応するだろう。パベルは、同じチェコ人のホルヴィを蘇生させ、平瀬を蘇らせた。現在中盤に三浦淳とホルヴィというコンダクター２人が居り、前線で平瀬と負傷が癒えた播戸が使えるようになれば得点はある程度期待出来る。２０節からはディエゴ・ソウザも加わり、中盤の構成力は圧倒的な優れてくる。

　こうなれば、３−５−２をベースに、得点力のある２列目を備えた布陣で醸成してゆくという目算が立つ。少々、絶望感の漂う現状だが、どこかで連勝すれば形勢は逆転する。