浦和レッズ　サポーター通信　〜快勝の裏側で 　レポート／ジョージ・ベター

　後期２節目は、埼スタでの対ヴェルディ戦であった。選手入場前、集まった選手は少し談笑していた。代表クラスの選手が話していたが、中でも三浦淳宏がいやに慣れ慣れしく、山田やサントスと話していた。なんかあるのか？なんか気になった。

　試合は、レッズがあれよあれよと言う間に３点を取り圧勝かと思われた。怖いのは三浦のフリーキックだけだと思っていたら、見事にやられてしまった。今日の三浦は当たっていた。あのフリーキックは三浦に拍手を送る。でも、１点だけで済んで良かった。前半終了間際にオフサイドトラップの乱れから、１点を取られいやな感じで前半を終了した。

　後半開始早々は、少しヴェルディ有利かなという感じであったが、負ける気はしなかった。永井の７０ｍ独走ドリブルシュートで完全にヴェルディの息の根を止め、その後は、レッズらしくないパスワークと山瀬の飛び出しから、山瀬自身のハットトリックで７−２の完勝であった。

　ただ、攻撃そのものはヴェルディの方が鋭く怖い。常にバックラインの裏を狙っている。方やレッズで裏を狙っている選手はほとんど皆無といっていい。足元から足元へのパスだから余り怖くない。相手の裏を狙う早い始動とそこへのスルーパスを出せるようになって欲しい。

　それと、サイドの山田とアレックスに言いたい。今年の夏は、ユーロ2004、コパ・アメリカ、オリンピックと海外のトップレベルのゲームを見ることが出来た素晴らしいシーズンであった。それらを見ていて感じたのは、彼らのプレーはインターナショナルレベルには程遠いということだ。インターナショナルレベルでは、サイドの選手は相手の裏へどんどん出て行く。そして、アリークロスではなく、ゴールライン近くまでボールを持ち込み、またはスルーパスを受けて、マイナスのボールを入れている。そして、攻撃が終わると、すぐに守備のポジションに戻っている。そのくらい激しく上下に動いている。レッズではアルパイの動きがそうだ。山とアレにはどんどん裏を狙って欲しい。

　インターナショナルレベルでは、みんな良く動いている。貪欲にボールを狙っている。ちょっとでもミスすればすぐに相手のボールになるし、ルーズボールへの反応も早い。常に集中しポジションを変えているからできるのである。あと永井、自分がボールを持ったときは早いのに、エメとか他の選手がボールを持って速攻を仕掛けた時のちんたら上がりはいったい何なんだ。永井より後ろからサポートしている山瀬のほうが早いではないか。レッズの選手にも早くインターナショナルクラスの動きを期待したい。

　ちょっと心配なのは、エメのコンディションである。なんか切れがないような。ドリブルとか相手を背にしてするりとかわしてしまう動きとか全然切れが無いように感じられた。後期になってアシストを重ねているが、調子が今一だからなのか、チームプレーに目覚めた結果（チームとしてもフォローできるようになった）なのか、すごく気なる。