アルエット熊本　サポーター通信　〜爆勝 　レポート／川邊　宏次郎

Ｋｙｕリーグ鹿児島ラウンド、第７，８節が先週末に行われた。アルエットは前節、沖縄かりゆしＦＣに破れて今期早くも４敗目を喫してしまい、早々に優勝争いから脱落。それどころか１０チーム中７位に転落し、降格争いに巻き込まれそうなところまできてしまった。だが元ＪＦＬのチームとしてこれ以上、順位を下げるわけにはいかない。残り試合、一つでも多く勝利し、順位を上げてもらいたいものだ。

さて鹿児島ラウンド初日の相手は昨年、からくも入れ替え戦に勝利しＫｙｕリーグに残留した三菱重工長崎。今年もいまいち波に乗れず下位に低迷している相手だ。なんとして勝っておきたい相手。キックオフ後から攻めにでるかと思われたが、なんとも動きが鈍い。３０℃を超える暑さもさることながら、アルエットの「相手に合わせる」といった悪い癖がでてしまったようだ。しかし、地力に勝るアルエットが徐々にペースを握っていく。そして迎えた３７分、右サイドの仲安が上げたセンタリングを中央でＦＷの藤田がヘッド。一度はＧＫに弾かれるも左サイドの森本がこぼれ玉を押しこみ先制に成功した。

その後も攻め続けるが前半はこのまま１−０で折り返す。後半も前半の勢いそのままに攻めるアルエット。６０分、ボランチの西村からパスを受けたＦＷ相良が角度のないところからシュートを決めて２−０とした。これで勝負あったかと思われたが、ここから三菱重工長崎が意地をみせる。７５分、センタリングをドンピシャでヘディングシュートを決められ１点差に追い上げられる。その後、西村が３点目を決めて突き放すも、その直後にＣＫから決められ再び１点差に。勢いに乗って攻めてくる三菱重工長崎をなんとか押さえ込み、やっとの思いで１ヶ月ぶりの勝利を掴んだ。

鹿児島ラウンド２日目の相手は沖縄の海邦銀行ＳＣ。ちなみに前日の試合会場はＪリーグの公式戦も行われる鴨池陸上競技場だったが、この日の会場は樋脇町丸山運動公園という山奥のサッカーグラウンドだった。携帯の電波さえ届かない辺鄙な場所。もちろんスタンドらしいスタンドもない。しかしこれがＫｙｕリーグのスタンダード。陸上競技場での試合なんて滅多にない。早く、毎試合スタジアムで戦えるひ日々に戻りたいものだ。

さて、試合はというと凄いことになった。まずは９分、初スタメンのボランチ高崎の３５ｍのロングシュートが決まり先制。３３分、相手のパスミスを奪った森本が持ち込んでシュートを決めて２点目。その１分後にも森本がドリブルで相手ＧＫもまで抜いてゴールし３点目。さらに４３分、森本のスルーパスを受けた相良が決めて４点目を奪い前半を終えた。後半に入っても勢いは衰えない。４９分、ザスパ草津から今期加入した右サイドの赤星がワンツーで持ち込みシュート、５点目。５３分、相良のグラインダーのセンタリングをＦＷ吹氣がダイレクトで合わせ６点目。その後、１点を返されるも８５分、相良のシュートのこぼれ玉を藤田が押し込み７点目。とどめは森本がハットトリックとなる８点目を決めた。終わってみれば８−１の快勝。今までの決定力不足がウソのようにチャンスをことごとく得点につなげることができた。　

結局、アルエットは鹿児島ラウンドを連勝で終え、７位から一気に４位まで浮上した。３位のヴォルカ鹿児島とは勝ち点で７も開いてはいるが諦めず一つでも上をめざしてもらいたい。それにしてもこんない気分のいい週末はいつ以来だろうか。