浦和レッズ　サポーター通信　〜チームは生まれ変わったか 　レポート／ジョージ・ベター

　イングランド遠征の日本代表は、中田の不在と３バックによって自立心を取り戻し各自の個性が開花した。うれしいことに、ここのところ元気のなかったサントスも今までの鬱憤を晴らすような活躍だ。

　一方、ナビスコ予選対エスパルス戦の浦和レッズはどうだろうか。何となくここのところ相性の良くないエスパルスに対してどのような試合運びをしてくれるのか？
　嬉しい驚きだった。こちらもエメと達也ふたりの快速フォワードの離脱により、チームとしてのサッカーが開花しつつあったこのところのレッズであったが、はたして、ダイレクトでの球回し、２・３列目からの奔放な飛び出し、ゴールライン際までえぐるサイドのプレー、誰もが狙うシュートなど今まで望んではいたが想像できないようなレッズを見せてくれた。

　試合開始当初、達也には戸惑いが見えた。今までのレッズではないのだから当然か？今までなら、ボールを貰ったらドリブルシュートだったのに、周りのサポートが厚い。厚い分、ボールを貰う位置が以前より前だからスペースも限られる。そうなるとパスでの崩しになる。良い循環だ。得点パターンも今までと違って、シュートミスのこぼれ球に頭を合わせた達也のゴール、セットプレーのこぼれ球からの再度のクロスにあわせたトゥーリオのヘッドでのゴール、右にフリーでいた岡野へのパスからの「ただいま」ゴールだったりと、多彩で今までには見られなかったパターンばかりだ。これは期待して良い。おごることなく気を引き締めて今節も頑張って欲しい。

　でも、気になることが２つほどある。１つは永井だ。前の試合よりは良かったが、どうしても右サイドに流れがちになり、ドリブルを多用しすぎる。その日のポジションがどこで役割が何なのか？はっきりした上でのことならば問題ないが、習性からそうなるのではチームとしてバランスを崩し良くない。今、切れまくっているだけに少し気をつけて欲しい。次はエメが復帰した時である。戦線離脱する前のエメも今日の達也のような戸惑いが見受けられたので少し気なる。