アビスパ福岡　サポーター通信　〜遠のく、川崎フロンターレの背中 　レポート／KOHEY

　もはや「視界」から、完全に消えてしまったといっても過言ではないかもしれない。第15節のJ2、アビスパ福岡は、アウェイでヴァンフォーレ甲府と戦った。結果は、０−１の完封負け。これで第２クール、０勝３分け１敗。４試合で、獲得した勝ち点は、たったの３ポイント。

　そうしている間に、川崎がJ2新記録となる破竹の８連勝、京都は２連勝をあげ、また甲府・山形が着実に勝ち点を重ね、アビスパは、５位まで順位を落としてしまった。もちろん、これほど２位以下が混戦模様の状況では、一時的に順位がガッーと入れ替わってしまうので、順位はたいした問題ではない。ただ、第２クールに入って４試合。アビスパはたったの１勝も上げていない。シーズン入って、今が最もチーム状態が、悪い時だと言っていいだろう。このままズルズルいってしまうと、川崎にさらに水を空けられるばかりか、混戦の第２集団からも取り残されてしまうだろう。

　苦しい状況だからこそ、気持ちを切り替え、そしてチームが昨年から貫いてきたチームの「原則」に戻り、目の前の敵を１つずつ叩いていくしかない。川崎の背中は、もう完全に見えなくなってしまったが、とにかくまずはすぐ「目の前を走っている敵」を追い抜いていくしかない。この苦しい状況を、果たして乗り越えていけるのか、あるいはこのままズルズル下降線を辿って行ってしまうのか。今アビスパは、まさに正念場にあると言えるだろう。

　得点力不足を叫ばれ続けるアビスパだが、攻撃ばかりでなく、実は守備の不安定さは、あまり指摘されない。失点数はリーグ３位の１４失点だが、数字に表れない「不安要素」は常に、どの試合でも見え隠れる。ディフェンスは、かなりのレベルまでオーガナイズできる部分だからこそ、もう一度しっかりと修整し直し、ディフェンスの安定化を図ってもらいたい。もちろん、それは監督の手腕によるところが大きいのだが・・・。

「ピンチとチャンスは常に表裏一体」。この正念場をいかにクリアしていけるか、興味は尽きない。このままズルズル行くようでは、昇格は絶対に見えてこない。次節、ホームで水戸戦。この閉塞した雰囲気を打破するために、是が非でも勝ち点３を獲得したい。私はもちろん、博多の森へ足を運ぶつもりだ。