ヴィッセル神戸　サポーター通信　〜完敗の後で 　レポート／林　ヒロヒサ

　ＧＷの鹿島、ＦＣ東京、広島の３連戦は勝ち点０、つまり３連敗で終えた。最悪の結果であるが、悲しいかな実力を露呈した感もある。３試合を観て、ほとんど勝機を見出せなかった。運が無かったとか、拮抗したゲームでどちらに転んでもおかしくなかったと言った表現は使えない。まさに完敗である。

　開幕からコンバートを多用して、積極的な守備で勝負を挑んできたが、相手に読まれて来ている。徹底的にサイドを突かれて、それが失点に繋がっている。しかも、それに対応
し切れていない。加えて、イルハン、和波と期待の新戦力がほとんど表舞台に立てないまま。その様な状況から、これからの光明も見出し難い。

　清水を観てみると、結果は伴っていないが、内容は悪くない。フィニッシュが甘い所はあるものの、中盤から後ろはしっかりとブロックが組まれている。少なくとも神戸より形が出来ている。

　無いものねだりだが、神戸に必要なのはプレイメイカー／オーガナイザーである。トップ下と言う意味では無い。ゲームを読んで、創れる存在。磐田が強いのは、名波を筆頭に、藤田、福西、服部、田中とゲームの流れを調整出来る存在が各ポジションに居ることだと思う。神戸では、藤本とホージェルぐらいしかオーガナイザーは居ないと感じている。

　これは数年の課題として、補強と若手育成で解決しなければいけない。当然、一朝一夕では不可能である。つまり、次節以降も、運動量やコンパクトさを前面に打ち出した泥臭いゲームプランで混戦に持ち込むほか無いと思われる。