ヴィッセル神戸　サポーター通信　〜巧み 　レポート／林　ヒロヒサ

　柏相手に、勝ち点３を取り損ねたとも勝ち点１を死守したとも言える試合をした。これが、後悔に繋がるか前向きに捉えられるかは、今節の結果を待たねばならない。
　
　残留争いにおいて、確かに有利な状況には在る。しかし、ここまで縺れて来たのも、それだけ飛び抜ける力が無かった証拠。そのような実力で油断など持っての他である。

　数字の理屈から言えば、土曜日の試合をドローで終えれば残留は決定する。　しかし、背水の陣で、死に物狂いになって立ち向かって来る京都相手に、そうそう楽に結果は付いて来ない。

　こんな状況下で、憧れるのがイタリアのカルチョであり、その象徴アズーリ。魅力の無い試合内容で９０分間を過ごしてしまいながら、欲する結果を付随させる巧妙さ。歴史も、思想も、実力も桁が違うと言われればそれまで。しかし、願わくば頭はクールに、心は熱く、巧みに相手を罠に陥れて欲しい。

　京都はＤＦが３人欠けているものの、そこの遣り繰りは何とかするだろう。京都戦の対策としては、鈴木慎と中払が両サイドに来ると思われ、チャンスはまずこの２人からなので、良質のクロスを阻止する。そのためにも、中に切れ込んで勝負して来ることは少ないので、ボランチが中心になって縦を切ることに集中して欲しい。後、危険人物黒部は、マンマーク的に誰かを付けても良い。