湘南ベルマーレ　サポーター通信　〜見失った自信 　レポート／飯竹友彦

　８月を３勝２分とし、大きな自信を掴んだかに見えた湘南ベルマーレ。しかし、９月に入ると３日の横浜FC戦から、福岡戦、甲府戦と３連敗。まるで別のチームのようになってしまった。つかの間だが「湘南の暴れん坊」と呼ばれていたことを思い出させた「若い暴れん坊」たちには見る影もない。

　勝てなくなった要素はいくつかある、開幕早々に怪我をした正GK鈴木（正）の代わりに安定した守備を築き上げてきた小林が鳥栖戦の後に負傷離脱してしまう。そのGKへは負傷空けでまだサテライトで十分なテストもできていない鈴木（正）が入れ代わるように復帰。しかし、試合感もチームとの連携もまだまだ不安定な状態。さらに、DF池田が怪我を再発、同じく守備の要であるチャカも練習試合中の怪我により休場。これまでの好調を維持してきた守備陣が崩壊している。これまでは固定され安定してきたディフェンスをベースに勝ちを拾ってきた。その主力が１人、２人と欠けては完治しないまま試合に戻らざるをえない状況で、中盤から前の選手のプレーにも影響が出ている。

　チーム全体として守備への意識が必要以上に高くなり中盤でテンポを作れず、決定を作るまでいたらない。攻撃の時間よりも守備の時間が長くなり、耐えきれなくなり守備への集中力が低下。そして失点。この繰り返しに陥る。

　試合後の山田松市監督のコメントにもあるが、
「どうやって、自分達の自信や落ち着きを取り戻すか」
がこれからのゲームに関わってくる。無敗で終了した８月最後の鳥栖戦後に聞かれたキムグンチョル選手のコメントを思い出す。
「もう負けないので、これからも応援をよろしくお願いします」
多少言葉足らずの感は否めないが、グンチョルのそしてチームメイトの正直な気持ちを代弁していた。チームとサポーターは自信に満ちあふれていた。

　週末に行われるアウェイ戦は非常に困難な状況が予想できる。J1昇格へラストスパートをかけるアルビレックスは前節のように引き分けに持ち込むことも難しいだろう。しかし、ここで勝点１でも掴むことができたならば残り11試合への期待は膨らむ。
まずは、無失点。そして得点を。