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2005Ｊリーグ ナビスコカップ Ａ組 第５節 大宮アルディージャvs浦和レッズ
2005年６月４日（土） キックオフ15：00 埼玉スタジアム2002
観衆：26.397人 天候：曇のち雨
試合結果／大宮アルディージャ１−３浦和レッズ（前０−３、後１−０）
試合経過／［浦和］鈴木（10分）、エメルソン（27分、PK）、田中（32分）、［大宮］トゥット（57分）
取材／文 砂畑 恵
今日の対戦がもたらす結果は勝ち点12の浦和以上に、勝ち点７で追い掛ける大宮の方が重要だろう。勝てば他力ながらも逆転１位通過に望みを繋げ、引き分けならトップ通過はならずとも、各組２位の上位２チームに与えられる決勝トーナメントの椅子に１歩近付ける。
そんな大宮は「浦和は前半から勝負に来るタイプのチーム」（大宮・三浦監督）との分析。しかし点も奪いたい。そこで本来は中盤の左サイドにいる藤本がトップ下から前線へと広範囲に動いてFWをフォロー。マーカス、西村、久永でスペースを埋める戦法を採る。
しかし開始10分、鈴木に鮮やかなミドルシュートで得点を許し大宮は出鼻を挫かれてしまう。さりとて挽回の効かない時間帯の失点ではない。慣れた４−４−２にして、アグレッシブに闘えば、まだまだ勝負は判らない。しかし大宮は「相手よりも受け身になってしまった」（マーカス）。最終ラインはどんどん後退しボランチの間には大きな溝が産まれる。
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着実に得点を重ねた浦和は守りでも堅かった。先発したルーキーの近藤がわずか３分で担架にて運び出されるアクシデントに、急遽、南がピッチに投入される。Ｊ１初出場に南は緊張で硬さはあったが、13分にクリスティアンにシュートを打たれるピンチを乗り越えると、堀之内の的確なバックアップもあって徐々にチームにフィット。31分にはクリスティアンとの攻防にも引けを取らずボールを奪い返すシーンもあったほど。またボランチの長谷部も34分に一気にカウンターに移った大宮の攻撃を防ぐなど、何度も守備で高い貢献を見せ、その度にサポーターから賞賛のコールが起こる。
３点をリードされた大宮・三浦監督は「現実的に同点にしようと思った場合は、後半15分くらいで１点取れれば可能性が出てくる」と踏んで、後半の頭から桜井を投入し、再び攻撃陣を３枚に増やした。だが51分にトニーニョが２枚のイエローを受けてチームは苦しい状況下に置かれてしまう。そんな中でも57分にはトゥットとクリスティアンのパス交換から、最後はクリスティアンのシュートがトゥットに当たってコースが変わり、浦和ゴールへとボールは転がり込んで監督の目論み通りに得点を奪うことに成功したのだが…。
しかし大宮は１人少ないハンデに打ち勝つことは出来なかった。浦和の攻勢にあって自陣に押し込まれる展開が長く続いた。ただ浦和のミスやGK荒谷の好守もあって更なる失点を間逃れる。75分にはベンチも頭を切り替えて平岡を投入して４バックに戻し、今後の得失点差を睨んだ闘いに移行。結局、大宮は１−３のスコアーのまま主審の笛を聞いた。
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ところで決勝トーナメント進出を決めた浦和だが、「後半に入ってからは、必要最低限のプレーだけだった」とブッフバルト監督は不満を表明した。長谷部も「相手が10人になった時に、攻めるかボールをまわすかハッキリしなかった」と反省の弁。勝って尚かつ己を振り返り、次の試合で同じ過ちを犯さないことが、遠き決勝の地へと道を造っていく。
