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第26回全日本女子サッカー選手権大会２回戦 神奈川大学vs.宝塚バニーズレディースSC
2004年12月5日（日）13:00キックオフ 加古川運動公園陸上競技場 観衆：154人 天候：晴
試合結果／神奈川大学０−１（前０−０、後０−１）宝塚バニーズレディースSC
得点経過／［宝塚］田中真由美（79分）
取材・文／貞永晃二
前日、ASエルフェン狭山FCに圧勝（６−１）した神奈川大学は、創部まだ四年目を迎えたばかりの新興チームだが、その実力は相当なもの。関東地域予選では４試合を16得点・無失点というスキのない勝ち上がり方。Ｌ２・３位のAS狭山を降した勢いで、さあ今度はＬ１リーグ６位の宝塚バニーズに果敢に挑戦だ。
第１試合（ＴＡＳＡＫＩペルーレ１３−０清水第八）とは打って変わって、静かに立ち上がった試合はやや神奈川大が押し気味に進む。基本に忠実な丁寧で正確なつなぎからフィニッシュにつなごうとする神奈川大。一方、大会緒戦となる宝塚もじっくり受けとめてカウンターを仕掛ける。
17分、宝塚・近藤がロングフィードに飛び出し右サイドからゴールに迫る。しかしシュートは神奈川大GK佐藤に防がれる。神奈川大も百武が放ったミドルが惜しくもわずかにバーを越えてしまう。
28分、宝塚が繰り出すカウンターはまたもチャンスを生み今度は三浦が抜け出しドリブルシュート、しかしGK佐藤が必死にブロック。リバウンドを再度三浦が拾い冷静にGKをフェイントでかわし、フォローした重松へプルバック。しかしシュートはGK佐藤がまたもファインセーブで防ぐ。神奈川大が健闘しペースを握った前半（40分ハーフ）が終わり、後半に勝負は持ち越される。
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宝塚・小林のミドル、神奈川大・矢野のミドルはともにワクをとらえられない。神奈川大・鎌田監督からしきりに「シュートで終われ！」という指示が飛ぶ。18分、元宝塚に在籍していた稲葉が右サイドからクロスを入れる。ニアで坂田が合わせるがGK安田がキャッチ。惜しいチャンスをなかなか活かせない神奈川大。
宝塚もカウンターから重松がフリーで抜け出すがボールコントロールに手間取り、シュートできず、フォローした柏原にシュートを打たせるのがやっとだ。さらに左サイドを破った小林がドリブルシュート。しかしこれも外れる。Ｌ１リーグ１４試合でわずか９得点という数字が表すように、決定力不足は宝塚を苦しめる。
時間も残り少ない。インジャリータイム、宝塚は右タッチ際でFKのチャンスを得る。伊丹のキックはファーポストへ。GKはジャンプしながらも触れず、ラスト・チャンスと認識してゴール前に上がったDF田中がヘッドでゴールへねじ込んだ。数少ないながらも終始応援し続けていたサポーターは大喜びだ。
神奈川大は苦しい連戦にもかかわらず、ギリギリまでＬ１リーグチームを追い込んだ。あと一歩及ばず敗れたものの、その正確な技術と豊富な運動量はベスト８に進ませてやりたいと誰もが思うプレーぶりだった。次回大会ではさらに得点力に磨きをかけてほしいと思う。
一方、延長突入直前まで追い込まれながら最後の最後で、大きく円弧を描いたキックが幸運を宝塚に呼びこんだ。守備では頑張れていたものの、攻撃では再三仕掛けたカウンターもシュートへの意欲が若干不足していたように感じた。次はＴＡＳＡＫＩとの対戦。強烈な攻撃力をしっかり受けとめることが出来るだろうか。試合後、空に描かれた虹が宝塚にさらなる幸運をもたらしてくれるだろうか。
