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第26回全日本女子サッカー選手権大会 ２回戦 ＴＡＳＡＫＩペルーレＦＣvs.清水第八スポーツクラブ
2004年12月5日（日）11:00キックオフ 加古川運動公園陸上競技場 天候：曇
試合結果／ＴＡＳＡＫＩペルーレＦＣ１３−０（前５−０、後８−０）清水第八スポーツクラブ
得点経過／[ＴＡＳＡＫＩ]大石（7分）、鈴木（18分）、山本（21分）、鈴木（28分、30分）、大谷（後半0分、8分）、佐野（後半12分）、大谷（後半13分、19分）、鈴木（後半27分）、土橋（後半31分）、大谷（後半40分）
取材・文／貞永晃二
前日の１回戦、清水第八は「撃ち合い」の末６−４と名古屋FCレディ−スを下して勝ち上がった。昨年度、この大会の１回戦で高校生チーム・日ノ本学園に完敗（０−５）を喫した嫌な記憶は振り払うことができたはず。しかしこの日の相手は、前回連覇を果たしているＴＡＳＡＫＩペルーレ。Ｌ１リーグでは３位に終わったもののアテネ五輪代表５人を擁する強豪だ。
Ｌ１リーグ最終戦、対ベレーザ戦以来１カ月ぶりの公式戦を戦うペルーレだが、そんなブランクは感じられない。キックオフ直後から激しく清水第八陣に攻め込む。７分、レフティ柳田の鋭いアーリークロスからの大石の先制点でゴールショーの幕が開いた。
球離れが早くシンプルにつなぎ、それでいて大きな展開を見せるペルーレ。必死に食い下がる清水第八の選手だが、ペルーレはスピード、ボディコンタクト、ボールスキルさらにアイデアとあらゆる点で力の差を見せつける。「なでしこ」のエース大谷を温存していることを全く感じさせない猛攻に清水第八はボールを蹴り出すしかない苦境に陥る。
そして山本の３点目をはさみ、30分までに鈴木智がハットトリックを完成し、５−０と大差をつけるペルーレ。両サイドから入いるクロスにスピードに乗って５人がゴール前に殺到する攻撃は圧巻だ。しかし清水第八もここでふんばり、残る10分間はGKのファインセーブもあり傷口を広げられずにハーフタイム（前・後半40分）を迎えた。
後半、ペルーレは大石に代わったエース大谷が点取り屋としての存在感を強烈にアピールする。左サイドをドリブル突破し冷静なシュートでチームの６点目を決め、ゴールショー「午後の部」が始まる。７点目も大谷がGKの出際をプッシュし決める。佐野の８点目のあと、華麗なワンタッチコントロールを見せつけ９点目。これでハットトリックだ。さらに鈴木智とヘッドでのパス交換からヘッドでプッシュしとうとう10−０と二ケタに乗せた。
なんとか１点をとりたい清水第八。前日一人で５点を叩き出したFW中島を始めとして、中盤から前の選手は全て20歳以下という若いチーム。大量失点にも気持ちを腐らすこともなく走り回るが、さあチャンスという場面で経験のなさが露呈し自らのミスでフイにしてしまう。
ペルーレは鈴木智が自身の４点目をGKをかわして決めて11−０。さらに主将・川上に代わった土橋の右サイドから入れたクロスが折からの強風にも乗ってゴールインし１ダースのゴールとなる。最後は大谷が一度はGK吉田に止められたシュートのこぼれを自分で詰めて自ら後半だけで５得点の大暴れで締めくくった。
「大谷さん、取り過ぎ！」試合後スタンドから少女ファンから声がかかった。ペルーレが１３−０という大差で圧勝した。リーグではレイナス、ベレーザの後塵を拝しただけに今大会にかける想いが緒戦に爆発した。Ｌ２リーグ最下位チームが相手とはいえ最高のスタートといえるだろう。元旦・国立決勝という晴れ舞台に一歩前進だ。
スタメン平均が２１．３歳という若い清水第八だがさすがに連戦はきつかったはずだ。前回大会も感じたことだが、日本一を決める大会にしては強豪に挑戦するチームに連戦という不利な日程を強いることは気の毒だし、試合の興味を削ぐことにもなってしまう。もう一週間早く始めればいいことだと思うのだが。
