松永英機監督（ヴァンフォーレ甲府）記者会見
2004Ｊリーグ　ディビジョン２　第39節　ヴァンフォーレ甲府vs.アビスパ福岡


試合を振り返って

　先ず最初に、非常に多くのお客さんが来ていただいた中で勝つことが出来なかったことを非常に申し訳なく持っています。この試合に入る前に、ゲームプランを立てた中での戦術的なものというのは、そんなに悪くなかったなと思います。チーム状態が悪いといっても、新しくチャンスを与えた選手たちが、そこそこ使えたという部分では収穫もあったと思います。

　前半の先制されたあのシーン、裏を返せば相手の上手さということにもなるのでしょうし、我々が上手く対応できなかったということで。ただ、前半は破られたシーンというのは、ほとんどあのシーンだけだったと思うんですよね。その中で自分たちが攻撃の中で決められないということが、前半あったと思います。後半に関しては我々のペースでいったんですけれど、２失点目のシーンに関しては、向こうの高さ、そして、佐藤優也もトライした結果だったので、トライしたこと自体は間違っていないと思いますし、クロスバーに跳ね返って相手に渡ったという部分は、まさに相手にとってはラッキーで、我々にとってはアンラッキーだったと思います。

　１点取られた前半に対し、後半は終始押してはいたんですが、決定力がないというところで２失点目が生まれてしまいました。ただ、０−２というビハインドの中でも、選手たちは諦めずに良く戦ったと思いますし、その中から１点を取ったということは、自分たちのスタイル、メンタリティが出た部分じゃないかなと思います。選手は全身全霊を持って、この試合に臨んだということで、結果についてはやむを得ないなと思います。

　ただ、ちょっとした差、判断力であったり、状況を見極める目であったり、あるいは技術力の差であったり、もちろん経験の差であったりと、そういったところでの差は、どうしてもあるのかなと感じます。とは言っても、残り５試合、次はホームで鳥栖戦を迎えますので、気持ちだけは切らさずに切り替えて、次の試合に向けて準備したいと思います。


今日出た、高校卒のルーキー３人の出来について聞かせてください。

　いいプレーだったと思いますね。佐藤優也に関しては、１点目のシーンは相手に先に入られたということでやむを得ないと思いますし、全体的には落ちついてプレーしていたと思います。２点目については苦い経験になったと思うんですけれど、やはり、若い選手はああいった経験をして成長していくものだと思いますし、トライした結果やられたということで仕方ないなと思います。千野、それから鈴木健太、非常に我々の期待に応えてやってくれたと思います。千野に関しては、最後は疲労があったので交代しましたけれど、自分たちの特徴が良く出ていたシーンが多かったんじゃないかなと思います。


決定力不足と仰いましたが、いろんな要素がある中で、毎試合、どういう部分を改善していこうとして試合に臨まれているのでしょうか。

　もちろん、シュートを打たなければ入らないということはずっと言っていますし、トレーニングをしているんですが、そこでの個々の能力の差というものが、やはりあると思います。シュートを打てない戦術が、きちっとシュートの体制に持っていけないレベルの低さというのは、我々のFW陣にとってはクォリティも低いのかなと認めざるを得ないと思いますね。人を変えるか、考え方を変えるかといことで、上手くいかないときはやるんですれど、考え方としては悪くないですね。ただ、考え方の延長がプレーに伴っていかないところに、もっともっとレベルアップしていかないと、ワンランク上のサッカーになっていかないんじゃないかなと思います。


３試合、勝ちから遠ざかっていますけれど、残り５試合、ファンの方にどういうサッカーを見せたいと思いますか。

　結果だけを見れば３連敗なんですけれど、決して我々は１試合、１試合を諦めている、あるいは点を取られたからと言って諦めているサッカーをしているわけではありませんので、最後まで戦い抜く、点を取られても最後まで点をとりに行くというスタイルは続けたいと思いますし、その中で、勝ち点をひとつでも積み重ねていくということが大事です。今までやってきたこと、さらに自分たちのスタイルが出せるように、次の試合に向けて、これからもやっていきたいと思います。

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