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2004Ｊリーグ ディビジョン１ ２nd ステージ第７節 FC東京vs.鹿島アントラーズ
2004年9月26日（日）15:00キックオフ 味の素スタジアム 観衆：28,717人 天候：曇のち雨
試合結果：FC東京 ０−１ 鹿島アントラーズ（前０−１、後０−０）
得点経過／［鹿島］フェルナンド（30分）
セカンドステージ連敗スタートながら、その後は引き分けを挟んで３連勝のFC東京。特に前節は、圧倒的な攻撃力で全勝を誇っていた浦和をシャットアウトした、快心の勝利だった。今日の鹿島戦に勝利すれば、首位争いにも顔を出せる。そのためにも今日の試合は踏ん張りどころだ。前節怪我から復帰し、決勝ゴールを挙げたルーカスがスターターに戻ってきたことは心強い。
鹿島は、第４、５節と点の取り合いを演じたかと思うと、前節清水戦はスコアレスドローといまいち安定していない。今日は、出場停止のDF金古に代わり岩政が大岩とセンターバックを組み、左サイドハーフに怪我から復帰した本山を入れることにより新井場をディフェンスに戻し、鈴木とのツートップを組むのはバロンと、前節からかなり先発メンバーを変更している。
今日は年に一度のブラジルDay。華やかな衣装のダンサーとサンバ隊が、スタジアムを訪れたファンを盛り上げた後、ゲームは開始された。
開始１分、FC東京は加地がクロスボールを送る。馬場がそれをトラップしたところで鹿島ディフェンスにボールをさらわれたが、いきなりゴール前にボールが通った。２分には鹿島、ボールを受け取った小笠原が右サイドを駆け上がってきた内田にスルーパスを出すと、内田はワンタッチでマイナスのボールをゴール前に送る。鈴木がフリーで強烈なボレーシュートを放つが、バーに当たってしまう。ゲームが開始されていきなり両チームがチャンスを作ったことにより、多くの得点シーンが見られるのでは、と期待が高まった。が、決定機がなかなか訪れない展開となった。
前半はやや鹿島のペースでゲームが進む。鹿島は小笠原、本山が左右にポジションを変えながら、前線にパスの供給を試み、ボランチの中田、フェルナンドが機を見て攻撃に参加する。守備でも鹿島のプレスは厳しく、FC東京はやりたいスピードある攻撃がなかなかできない。
そんな中、鹿島がチャンスを作り始める。15分、小笠原のコーナーキックにFC東京ディフェンスより前でバロンが足で合わせる。しかし、バウンドしたバロンのシュートは高く弾み、バーの上を通過する。26分に、新井場の突破から得たコーナーキックに合わせたのはまたもバロン。このブラジル人のヘディングシュートは、ジャーンに当たりゴールの枠に飛ぶが、これを土肥がセーブする。
27分にはFC東京が決定的な場面を作る。鹿島のコーナーキックのボールを拾いカウンターを仕掛ける。大きなスペースのある右サイドにボールを展開すると、加地がスピードあるボールをゴール前に折り返したが、ゴール前に詰めたFC東京攻撃陣２人は合わせることができず、その後ろでフォローしていた馬場のシュートも鹿島のディフェンスにブロックされチャンスを逸した。
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反撃を試みるFC東京。しかし36分のケリーのバイシクルシュートは曽ヶ端にバーの上へ弾かれ、41分に、２人、３人と鹿島ディフェンスを突破したルーカスのドリブルはゴール前での岩政のタックルに阻まれ、スコアは動かず前半が終了した。
50分、フリーキックのボールにゴール前で中田がボールに触り角度を変え、危ない場面を迎えたが、後半はFC東京が支配する。後半開始してすぐにベテラン三浦に代え宮沢、馬場に代えスーパーサブの阿部、とフレッシュな選手をピッチに送り込むと、FC東京が鹿島を押し込み始める。右サイドを何度も戸田が駆け上がり、阿部も左サイドでドリブル突破を見せる。
しかし、鹿島の守りは非常に堅かった。FC東京のクロスボールや突破はことごとく弾き返され、決定機はほとんど与えてもらえない。唯一のチャンスは60分。オーバーラップし戸田からボールを受け取った加地がクロスを上げると、ニアでディフェンダーを背負いながらルーカスがそれを受け取る。振り向き難しい角度からシュートを打ったが、ボールはポストにあたりピッチの外に出ていった。
逆にフェルナンドのシュートで鹿島にチャンスを与えた直後の66分、戸田に代わり、石川登場。一際大きくなったFC東京サポーターの声援から、彼への期待の大きさがわかる。だが鹿島の守備は崩れない。67分、石川の突破で得たフリーキックから、ゴール前でルーカスがボレーシュートを放ち、80分にはルーカスとケリーのワンツーで中央突破をはかる。しかし中央での分厚い鹿島の守備に弾かれる。ロスタイムに石川が右サイドから切り込み、中田をかわし力強くシュートを放つが、これはバーの遥か上を飛んで行き、ここでタイムアップとなった。
後半攻められ続けたものの、ほとんど危険な場面を作らせなかった、ボランチを含めた鹿島の守備は非常に粘り強く安定していた。この守備により、優勝に望みを残す貴重な勝ち点３を獲得できた。FC東京は、８年目にしてブラジルDay初敗北。いや、そんなことより優勝争いを考えればとても痛い敗戦だ。何度もサイド攻撃を展開しながらそこから相手守備陣を崩しきれなかったことは、次節への課題だ。
