鹿島アントラーズ　サポーター通信　〜人事いろいろ、でも 　レポート／青山ケイ

　ＨＯＴ６最後の大宮戦@埼スタは、小笠原不在ながら０−２の完封勝利。本山＆野沢コンビが冴え、見ている側もこれはイケると思わせてくれた試合となり、どうにか２位ガンバに勝ち点４差のまま中断できた。大宮戦は１stも同じスコア、この時も野沢がゴールしている。大宮とはわりと相性が良いのだろうか？こちらのポゼッションをじっくり受けてくれるからなのか、４−４−２同士だからなのか？実はナビスコ準々決勝大宮vs.横浜戦を２試合ともスタジアム観戦しているのだが、横浜の出来がそれほど良くなかったせいもあってか大宮が結構健闘しており、単純に４−４−２同士というわけでもなさそうに思うが・・・。

　マンチェスター戦＠国立は親善試合を超えた真剣勝負となった。相手のコンディションもそれほど悪いわけでもなかったと思うし、鹿島も前半から真っ向勝負をし、スキをついて青木らからのパスを本山が見事に決めた。この日の本山はいつに無く積極的にシュートを打った。彼はシュートのうまさでは鹿島でも１、２を争う選手というのが私の持論。パスばかり選択せずチャンスではどんどん打ってほしいと日頃から思っていたのが、こうして形になったのがとても嬉しい（東アジア選手権では、最近珍しく起用されたがマンＵ戦から日が浅かったせいか、残念ながら動きもパス精度も悪かったが････）。セレーゾが勝負に徹し、終盤には金古投入により羽田が岩政・金古を率いて３バックのラインコントロールをしていたのが感慨深かった。この３名が同時にピッチに立つとは････。

　ところが、その金古が神戸へレンタル移籍決定。それでなくとも薄いＣＢ陣がさらに薄くなってしまった。サポーターからすれば非常に不安ではあるが、今シーズンの使われなさを見て今シーズン終了後はそうなるような気がしていた。金古へは「めざせ池内」と伝えたい。池内は今シーズン札幌へ移籍するや、序盤はカード・退場も多かったが持ち前のコーチング（これは鹿島在籍中もＣＢ陣では大岩同様トップだったと思う）と、いつのまにか磨いたセットプレーのヘディングで得点を重ね、今や欠かせない選手になっている。金古もファウルは多いが、わりと足は速い方だし、得点力はもともと池内に引けを取らないはず。ぜひ神戸残留に力を注いで、また来年戻ってきてほしい。薄いＣＢ陣は、柱の大岩に岩政・羽田が踏ん張り、後藤・そして青木のワンポイントコンバートで乗り切るのだろう。青木のＣＢは柏との練習試合でも試していた。

　なぜ青木がＣＢかといえば、アリ契約解除に伴い、柏からリカルジーニョがレンタル移籍してきたからに他ならない（アリは見ていてイライラしつつも面白い選手だったが、選手達はそうもいかなかったようだ）。フェルナンドが加入した２年前「リカルジーニョが鹿島に来てくれたらなあ」と何度思ったかわからないほど、実は私はリカルジーニョをプッシュしてきた。鹿島戦以外でも、何度か彼が出た試合では、柏はまさにリカルジーニョのチームに見えた。運動量・パスセンス・守備・ドリブル・ＦＫとどれも一品。鹿島にあいそうだなあと思っていただけに今回の移籍に対しては歓迎する気持ちがとても強い。ただ大怪我をしてからコンディションがあがらず、以前のようなプレーは難しいのではとの声もあり、それだからこそ柏が手放すことになったのかと想像している。とはいえ尊敬するセレーゾの元へ来たのだから、このまま老け込むのではなく、ぜひとも再度鹿島で輝いてほしい。彼はそれだけの器の選手のはずだから。

　一方で、リカルジーニョ移籍は小笠原移籍の後釜ではとの声もあるが、フロントはそうは考えていなかったに違いない。あくまでもボランチ補強だったと思うし、リカルジーニョ移籍の後、ここにきて小笠原自身の移籍志願が浮上してきたのだ。マンＵ戦後のインタビューでも「優勝をめざす」と言っていた彼が、なぜここへ来て突然今すぐの移籍と言い出したのか正直解せない。東アジア選手権でのパフォーマンス等を振り返ってのことなのか。もともと小笠原を贔屓にしてきた私でも、今回の話は彼のためにも鹿島のためにもやめてほしいと思っている。レッチェに誠意が見られないし、彼自身一番成し遂げたかった今期の優勝をせず移籍して一生後悔しないのかと問いたいくらいなのだ。サポーターとしては成り行きを見守るしかないが、「今年は小笠原のチームで優勝して、来シーズン彼を盛大に送り出そうと覚悟している」人が多いのは確かだと思う。本人・フロント双方に納得がいく落としどころが見つかることを願っている。

　再開後の広島戦は上位対決の大事な試合。アレックス・大岩・そして名良橋と怪我人が続々と戻ってきているだけに、どんなメンバーになってもきっちり戦い首位を維持し続けてほしい。