ヴィッセル神戸　サポーター通信　〜９７年の日本代表状態 　レポート／林　ヒロヒサ

　川崎Ｆ戦の惨敗で精神的に参ってしまわないか、チーム内に亀裂が走らないか。まずはその心配があるが、その点については彼等選手、フロントがプロであることを願う。
　
　さて、ここ最近のヴィッセル神戸は、パフォーマンスが良い時も悪い時もゲームコンセプトは決まっていて、まず守りから入る。それ自体は、必ずしも否定しない。例えば、前節のように王者横浜Ｆ・Ｍにアウェイで立ち向かうならば悪くは無い。しかし、ホームでの試合や、格の変わらない相手との試合までもが専守防衛とはいただけない。

　力が拮抗したＪ１でずっと零封が出来るはずがない。崩されなくても、セットプレーで失点することもある。加えて、ファンに対して、アグレッシヴなスタイルを見せることもプロとして必要である。小柄な２トップに放り込むだけで、後は基本的に引いている前半は、観戦するに耐えない退屈さがある。

　攻めるばかりが能ではないが、点を相手より１点でも多く取らないと勝てないのがサッカー。タレントの質は大きく変わらないが、ジェフ千葉やＦＣ東京のような魅力が無い。そんなチームの物真似で構わないから、リアクション・フットボールではなく、仕掛けるフットボールで魅了して欲しい。このままなら、使える新外国人が来ても大きくは変わらない。フットボールそのものの質や考え方の転換が必要。

　フランスワールドカップ予選前後の日本代表を観ているようだ。既に、監督の首の皮は一枚だと覚悟して欲しい。