湘南ベルマーレ　サポーター通信　〜チーム全員が望んでいた高田（保）の得点 　レポート／飯竹友彦

　前節おこなわれた水戸ホーリホック戦を、劇的な逆転で勝利を獲得した湘南ベルマーレ。前半１点を取られたものの、試合終了間際の５分間で立て続けに得点しての逆転勝利。そのきっかけを作ったのがＦＷ高田（保）のＰＫだった。
　ＰＫ自体を獲得したのは左サイドのＭＦ坂本だったが、ボックスにボールをセットしたのは今期ここまで無得点の高田（保）だった。ＰＫの判定が出た瞬間にチームメイトは当然という思いで高田（保）に任せた。そして期待に応え、なんなく決めて今期初得点を記録したのである。
　今季これまで無得点。普通に考えればＦＷとして評価できない数字である。しかし、チームへの貢献度は誰もが認めているところである。そして、これまでも何度となくシュートがポストやバーに嫌われる不運を何度も見てきた。だからこそチームメイトは「何とかして得点を」と願っていた。

　今季は開幕から極度の得点力不足に悩んでいる。先発するＦＷ２人合わせて１得点（２８節まで）という現状がそのままチーム順位に表れている。連敗を続け無得点の試合が続いた。
　山田監督に交代してまず始めに着手したのは守備だった。崩壊した守備陣のコンビネーションとフィジカルを整え、自信を回復させた。守備にある程度のめどが付くと、中盤でのボールキープ力が上がり攻めの形が見えてきた。しかし、最後のシュートが決まらない。そんな歯がゆさを感じつつ、「いつかチャンスは訪れる」と、攻撃陣の奮起を待っていた。
　２９節にしてエース高田（保）の得点が記録され、怪我で試合から遠ざかっていた加藤の追加得点も生まれた。この高田（保）と加藤のゴールをきっかけにして、他の攻撃陣のゴールラッシュを期待したい。
　昨年のプレミアリーグでも、あるチームのＦＷが開幕から何試合も無得点だったが、ある試合で決めたＰＫの得点により何か吹っ切れたように得点を重ねていったと耳にした

　ほんの少しのきっかけでプレーの質が変わるのがサッカー。取り憑かれていたゴール欠乏症を克服した証明を次節ホームでサポーターに見せつけて欲しい。
　波に乗って湘南ビックウェーブを巻き起こせ！