鹿島アントラーズ　サポーター通信　〜恩返し 　レポート／青山ケイ

　たかが一試合、されど一試合。Ｃ大阪戦＠ホームは、長谷川現役最後、また優勝戦線にとどまる最後のチャンスという二重の意味を持った試合。終わってみれば泣いて悲しみ激怒してと思いは揺れ動き続け、帰りのバスでは疲れて眠りこけました。
（事情によりゴール裏ではなくメインアウェイ側での観戦）

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　試合開始前、眞中が一人でピッチをうろうろと歩き始めスタンドを見上げ、桜井嬢＠鹿島専属カメラマンに楽しげに話し掛けしばし旧交を暖めている様子。陽気な雰囲気は変わらないようで。とはいえセレッソに移籍後４年半も立っていれば鹿島サポの反応はあまりなく、これが眞中の心に火をつけてしまったのかもしれません。
　一方、鹿島選手恒例のピッチからのサイン入りＴシャツ投げ込みでは、一番に長谷川が両手に10個ほど抱えて登場、バックスタンドからぐるりと回り始め姿を見てすでにこちらはうるうる。声援もひときわ大きく飛んでいました。

　試合開始数分は鹿島のペースにも見えましたが、セレッソDF陣がそのうちラインをきれいに揃えプッシュし始めたらもうセレッソペースで試合は進んでいきました。鹿島の中盤はゆるゆる。足元ばかりのボール、クラウデシールは戻れないから全然守備しない（本山以下）、小笠原が最終ラインまで下がったり右に左にサイドラインを付いたりと動きすぎ？なほど。彼も不調なのか迷ってうちに相手に奪われ。フェルナンドもセカンドボールは全然拾えない。

　一方、森島のゴー＆パス＆ゴーとでもいう一連の動きは見事、他の選手との早い連携は最近の鹿島ではあまり見られない･･（泣）。本山も小笠原もあれを見て何かを感じてほしい。この運動量の少なさ、スペースへの動き出しのなさはどうしてしまったのか？ ６月の中断&合宿では何してたのか？

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　オフサイド・ＰＫはずしとそれまで決めきれなかった眞中が前半34分にゴール、古巣鹿島へのキツい恩返しか。試合前の心配が当ってしまいました。秋田・相馬不在のスタメンで眞中の怖さ・いやらしさをよく知っているのは名良橋くらいだろう。しかし鹿島ゴール裏目の前であんなに喜ばんでも･･･(とほほ)。後半も変わらない展開、中盤が一番メタメタだったので何とかしてほしかったところ三枚目の交代に（長谷川コールの中）本田イン。途端にボールが奪え攻撃への切替えが早く的確になったのはさすが、サポの異様な雰囲気を前に見事な建て直し、本田はやはり漢です（本田のボール奪取振りに後ろのセレッソサポがに感心していました）。

　現役最後の試合に長谷川を投入しない采配に賛否両論でしたが、個人的にはリードしている場面で長谷川出場の展開を作れなかった選手達が悪いと思っています。平瀬は前半はあまり効果的にボールにからめませんでしたが、後半終盤になるほど起点となりボールを追い、プレスもしと長谷川の気持ちを継いだかのような奮闘でした。一方の隆行はバロンを倒した強さは相変わらずだけど、うーむ･･･心配してた池内はクリアを真上に上げるのは怖かったですがカバーリング・ライン等大岩と何とかこなしていました。石川・池内のＤＦラインだとボールも良く回るし及第点でしょう。（後半の石川はバテバテなのはさておき）青木は右ＳＢもいけるかと期待してましたがこの試合でのウロウロぶり見る限りは厳しいかも。

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　０−１で敗戦、やりきれない思いのまま引退セレモニーへ。延々と続く｢ハ！セ！ガ！ ワ！｣コール。「残された選手達で絶対に優勝します」と最後まで勝利を願う長谷川の思いは選手に届いたのだろうか？ ユニを受け渡された平瀬は泣いていました。今までの恩返しのつもりでぜひとも２ndは獅子奮迅の活躍を願っています。挨拶しながら場内一周（コールをしてくれたセレッソサポには感謝）、最後には脱いだシューズをゴール前に静かに置きコールリーダーのトラメガでサポへ挨拶後、特設階段を使ってサポーターズシートへ入りそのままサポーターの間を歩いて通路へと消えていきました。

　サポーターを大事に思う職人的な彼らしい去り方に、泣きじゃくるサポーター。長い間鹿島の勝利のため本当にお疲れ様でした。まずは体をゆっくりと休めていただいて、今後はぜひ長谷川二世の育成をまたぜひお願いします。
（長谷川に風貌が似て鹿島在籍中｢ニセハセ｣とまで言われていた(笑)小林康剛＠川崎が３０日の広島戦で今シーズン初ゴールを決めました。これも何かの引き合わせか？ 半年契約延長直後の結果。康剛、おめでとう。逆襲はこれからだ）