宮村正志監督（日テレ・ベレーザ）試合後の談話
第25回全日本女子サッカー選手権大会　決勝　田崎ペルーレvs.日テレ・ベレーザ


２失点は仕方ないと思うんですけれど、後半に同点に追いついた後、延長も含めてすべて押してて、このまま決まってしまうのかなと思いましたが。

　そこを決めさせないのが田崎の強さかなと思います。ベンチから見てても、後半から延長にかけては、かなりいけるかなという感じだったんですけれど、あそこで点が取れませんでした。ただ、前半の立ち上がり、すごく悪かったのを随分と盛り返したので。いつもだと負けている状態から追いつくということができなかったんですけれど、そこでちゃんと粘りを見せてやれたという点は、選手たちがよく頑張ったなと思います。


早めに左サイドを手当てして、後半は荒川選手を入れた後、彼女が相手のDFを２枚くらい相手にしてくれて中盤にスペースができはじめました。荒川選手の投入は後半からと・・・。

　いえ、全然決めてなかったです。ちょっと怪我をしていたので、どのくらいできるのかなと思っていたんですけれど、山口のところでボールを奪われるケースが多かったので、荒川のスピードとキープ力に期待して入れました。それがすごくいい感じでチームが機能し始めましたね。ボールのあて所がみんなの中で出来てきたという感じで、いいリズムになりました。

中地選手の投入は戦術的なものですか

　いや、左ＳＢの須藤が緊張しすぎて空回りしていたんで。ちょっとやばいかなということで中地を入れました。


延長戦に入る前に特に選手に声をかけたことはありますか。

　延長が始まる前の後半は自分たちのペースだったんで、このまま、前へ、前へと行って点をとりに行くぞという形でした。


PK戦入るときの気持ちはいかがでしたか。

　う〜ん、PKは本当にくじを引くようなものですから。


小林選手がずいぶん落ち込んでいました。

　自分がはずしてということなんで。その悔しさをばねにしてもらいたいし、また頑張ってくれると思います。


去年が、あのバー直撃のゴールで敗れて、今年はPK戦。皮１枚ずつ、こう近づいているというか。

　なかなか優勝させてもらえないですね。ただやはり、それだけ田崎が非常に大きい存在かなっていう気はしてるんで、また強い相手を倒すんだという目標がはっきりしているんで、お互いに成長していって来年の選手権は勝ちたいですね。


東日本リーグ、決勝リーグと、どんどんチームが出来上がって良くなっているように思うんですけれど。

　リーグ戦では取りこぼしがあって、結局、それで田崎と競るところまでいけなかったので、その辺が課題だったんですけれど、選手権に入ってから、いろんな意味でチームが良いモチベーションを持って、なおかつ、自分たちに足りない部分だとか、自分たちができることというのをはっきりと意識した中で１ヶ月間やってきたんで、その結果としていい部分がたくさん出たので、流れ的にはリーグ戦でやってきたことが、いま実を結んだのかなという気はしています。


今年、チームを作り直しはじめて、来年は当然上積みしかないと思うんですが。

　来シーズンは沢がベレーザでプレーすることが決まっているんで、向こうのリーグがなくなって日本に帰ってきてベレーザでやるということなんで、精神的にも能力的にも非常に高い選手なんで期待しています。