マルコ・アウレリオ監督（柏）記者会見
2003Ｊリーグ　ディビジョン１　１stステージ第12節　東京ヴェルディ1969vs.柏レイソル


試合を振り返って

　前半と後半で全く異質のサッカーをしてしまいました。前半は、いいマーキングをして、いいポジショニングをしていました。前半はいいサッカーが出来たからこそ先制点が取れたと思っています。後半は、明神が交代してしまいまして、中盤に穴が開いてしまったというか、マーキングが遅くなってしまいました。

　後半に入って、もうひとつうちにとって痛かったのは、玉田圭司が両足をつってしまいまして、動きが悪くなってしまって、前半は右サイドバックの上がりを阻止していたのですが、それが出来なくなってしまったために、ヴェルディさんに、そのスペースを使われてしまってパスがつながるようになりました。それに、ヴェルディさんの２点目は、うちにとっては運が悪かったと思います。たくさんの選手の身体に当たったボールがこぼれたところを押し込まれてしまいましたから。でも、ヴェルディさんがパスを良くつないでいたので、後半は仕方がなかったと思います。


明神の交代は怪我でしょうか。今後の見通しは？

　実は、明神は今日怪我をした部位の痛みを今週訴えていまして、あまり練習に参加できなかったわけなんですね。ただ状態がかなり回復したので明神を起用したのですが、明神が動けた前半は、非常にうちはいいサッカーが出来ましたけれど、先ほど言いましたように、彼の交代で異質の後半を迎えてしまいました。それで、明神の怪我の見通しにつきましては、この後、医療班のほうでチェックしますので、今のところまだ分かりません。


前半に比べてDFラインが下がり気味になっていましたが、やはりエムボマが怖かったですか。

　エムボマに対しての怖さは全然感じていませんでした。ですから、後半の立ち上がりから、前半と同じような気持ちで中盤から掴みに行こうという話しをしていたんですけれど、先ほども言いましたように、明神がいなくなったために中盤にスペースが開いてしまった、それから玉田圭司が掴みにいけなくなってしまったために、中盤と相手の右サイドを使われてしまってやられてしまったというわけです。

　根引謙介が入ってエムボマをきちっとマーキングしてくれて、根引は良かったんですけれど、ただ残念なのはラモン選手のマーキングが甘くなってしまって、そこをいろいろと使われてしまいました。確か、最初のヴェルディさんの得点はラモン選手だったということを覚えています。


何人か選手が戻ってきましたが、怪我や警告でまた主力選手が抜けてしまいます。これは勝てなかったシーズン当初と同じような状況ですが、この状況を監督はどのように捉えていらっしゃいますか。

　そうですね、いまご指摘があったように、うちのチームは今年の夏季合宿の時に全員で合宿をはじめられなかったんですね。それはなぜかといいますと、Ｕ-20に何名か選出されていましたし、Ａ代表には明神が入っていましたし、それに加えて怪我の選手がかなり多く出てしまったからです。そしていま明神が怪我をしてしまって、どのくらいかかるか分からないわけなんです。そういった意味では、いま頭を抱えているというのが現状です。

　実際今週も、渡辺光輝とか根引が復帰してくれた反面、明神、玉田とか、そういった選手たちが治療しながら練習する状態が続いていまして、これから本当に苦しいやりくりの中でやっていかなければならないわけですが、これにくじけず、残っている戦力で今の問題を乗り越えていきたいと思います。

●	アルディレス監督（東京ヴェルディ）記者会見