サガン鳥栖　サポーター通信　〜第６節の雪辱を 　レポート／浜崎薫

　３−１の快勝。苦戦が予想された対モンテディオ山形戦だったが、サガン鳥栖はこの試合でも安定した試合運びを見せ、勝ち点３を獲得し、２位という順位を堅持した。

　サガン鳥栖は、３試合連続となる先制点をあげて、この試合の主導権を握る。前半22分、宮原裕司が３人に囲まれるが、そのこぼれ球を高橋義希が拾い、ふわりとしたパスを前線へ。そのボールに、すでに走り出していた新居辰基がダイレクトで合わせ、鋭いシュートを山形ゴールに突き刺した。また、同32分には、高地系治からのグラウンダーのパスに、鈴木孝明と新居の２人がスライディングで飛び込み、今度は鈴木がゴールを決めた。

　後半７分には、昨季まで鳥栖に在籍した本橋卓己の左からのクロスを、阿部に決められて１点を失う。これで無失点記録は５試合（ちなみに、これはチーム新記録）でストップしたが、サガンは同26分、新居がペナルティエリア内に持ち込み、GK桜井の死角をつくゴールを豪快に決めて、粘る山形を突き放した。

第４節の対徳島ヴォルティス戦では、２点をリードしながらも不用意なプレーを繰り返して終盤に追いつかれてしまったサガン。しかし、この日は、詰め寄られても逆に追加点をあげて相手を引き離している。ここに、今のサガンの“力”を見出すことができるだろう。八田康介と井手口純に代わって出場した一柳夢吾と加藤秀典の両CBも健闘し、失点場面以外はほとんど集中力を切らすことがなかった。

　次節の相手は、４位のヴァンフォーレ甲府。甲府は、前節の対徳島戦でエースのバレーがハットトリック（現在J2得点王）の活躍を見せ、５−０と快勝している。波に乗っているチーム同士の対戦となるが、現在までJ2リーグ１位となる27得点をあげている甲府、この６試合で１失点しか許していない鳥栖という点に目を向ければ、“攻の甲府・守の鳥栖”の戦いという捉え方もできるだろう。

　次節は、出場停止を受けていた八田が復帰するだろうが、井手口はケガの回復が遅れているために出場は難しそうだ。おそらくCBは、八田と一柳または落合という布陣になるだろう。現在好調の甲府・攻撃陣をサガンDF陣がいかに封じ込めることができるかが一つのカギだが、両CBにとっては（また我々サポーターにとっても）我慢が必要な戦いになりそうだ。

　前回の対戦（第６節）は、加藤と落合正幸の２人が退場（落合は、その後５試合の出場停止）し、松本監督までもが退席処分を受け、サガンは１−３というスコアで敗れた。今度の試合では、その雪辱を果たしてほしい。次節も、チームの好成績の影響もあって、かなりの観客が見込まれている。第13節のホーム勝利の歓喜を、もう一度鳥栖スタジアムで再現し、新たな観客の心をしっかりとつかんでもらいたい。